東京港における物流機能(鉄道輸送)強化実証事業

 東京港では、モーダルシフトによる物流機能の強化を推進しており、その選択肢の一つとして、鉄道の利用促進に取り組んでいます。
 令和3年夏に実施した、「東京港における物流機能(鉄道輸送)強化実証事業」について、以下のとおり、結果概要をお知らせいたします。

■事業目的
 多方面への国内各路線・駅との鉄道輸送を可能とし、モーダルシフトによる物流機能を更に強化していくため、海上コンテナから国内鉄道用コンテナへ(もしくは国内鉄道用コンテナから海上コンテナへ)の詰め替えによる輸送を実施し、鉄道輸送に係る費用やリードタイム等について検証する。

■実施結果概要
 1 実施期間   :令和3年7月1日から令和3年9月30日まで
 2 協力事業者数 :3社
 3 実施本数   :38本(64TEU)
 4 輸送先    :北関東各県のほか、新潟県、長野県
 5 主な検証結果 :
  ・東京港と目的地との距離が中長距離(概ね400km圏から)となる輸送において、トラック輸送と鉄道輸
   送の価格差が縮小
  ・詰め替えに必要な鉄道コンテナ数が増えることでコストが増大するため、詰め替えに最適な荷姿であるこ
   とが必要
  ・荷物がパレット等で整理されていない場合、梱包サイズを計るなど、鉄道コンテナ数の正確な算出が必要
  ・鉄道輸送の場合、配送の定時性がより確保されるものの、トラック輸送と比べて、配送手配に4~5日
  (トラック輸送1~2日)、リードタイムは3~4日(トラック輸送2日)かかるため、ターミナルからの
   受取を早めるなどの対応が必要

■令和4年度の取組
 令和3年度実証事業の検証結果を基に、トラック輸送と鉄道輸送の価格差が縮小すると見込まれる、中長距離を中心とした鉄道輸送(詰め替え貨物)への補助事業を実施いたします。
詳細については、以下のページをご覧ください。

<令和4年度事業のリンク>
https://www.kouwan.metro.tokyo.lg.jp/business/post_9.html

<参考>
■令和3年度東京港における物流機能(鉄道輸送)強化実証事業の概要
 1 実証事業の内容
  東京港で輸出入される外貿コンテナ貨物について、以下の①又は②により鉄道輸送を実施し、トラックで輸送する場合との費用やリードタイムの比較等について検証
  ①東京港で輸入される国際海上コンテナ貨物を、東京港のCFS等において国内鉄道用コンテナへと詰め替
   えを行い、東京貨物ターミナル駅からの鉄道輸送を経て、最終目的地へ輸送
  ②国内鉄道用コンテナ貨物を最寄駅へ輸送、東京貨物ターミナル駅へ鉄道輸送し、東京港のCFS等におい
   て国際海上コンテナへと詰め替えを行い、東京港から輸出

 2 検証内容
   鉄道輸送とトラック輸送との比較を行い、下記事項を検証
 (1)費用の分析(鉄道運賃、トラック輸送運賃等の内訳を含む)
 (2)リードタイムに関する検証
 (3)貨物の詰め替えを行う施設に係る現況
 (4)輸送に係る手続き
 (5)事業の継続性及び改善点の抽出
 (6)その他鉄道を利用した輸送に関する課題

 3 補助対象者等
   補助対象者 :東京港を利用する船社、港湾運送事業者、陸運事業者、荷主など
   補助額   :国内鉄道用コンテナへの詰め替えによる鉄道輸送を行う場合に要した費用(実費)と従来
         の輸送方法であるトラック輸送を行うとした場合の費用(見積額等)との差額(東京都の予
         算の範囲内で交付)

このページに関するお問合せは以下まで

港湾経営部振興課(物流企画担当)

電話番号:03-5320-5549