運河ルネサンスの背景

1800年頃の隅田川下流(江戸湊)
                                   1800年頃の隅田川下流(江戸湊) 東京みなと館資料


運河の歴史
 江戸時代、運河は、人々の生活に欠かせないものとして、活気にあふれていました。人々は、舟で物を運び、舟で移動し、舟の上で遊んだものでした。
 戦後の我が国の経済成長期には、東京港の貨物量は急増し、運河は港から内陸への物資輸送に欠かすことのできない水路として、東京の発展に重要な役割を果たしてきました。

運河の現状
 近年、東京港に着いた貨物を陸域へ運ぶ手段としては、トラックなどの陸上輸送が主流になりました。それに伴い、運河の利用は、大幅に減少しています。
 土地利用も工場や倉庫などの産業基盤としての利用から、オフィスやマンションなどの都市的利用へと変化してきています。

運河の新たな可能性
 世界的な水辺都市として名を馳せるベニスやアムステルダムなどにおいては、観光の目玉として運河が世界中から多くの観光客を引き寄せています。このことは、都市の中の運河には、観光資源としての大きな魅力があることを物語っています。
 現在、東京都では、千客万来の世界都市・東京を目指して観光まちづくりを推進しています。東京の運河も観光資源として大きな可能性を秘めています。

運河ルネサンスの推進
 このような背景により、港湾局では、利用の低下した運河や利用形態が変化している周辺の土地などの水辺空間を、観光、景観、回遊性などを重視した魅力ある都市空間として再生させる取組みとして運河ルネサンスを推進します。
 運河の役割に観光資源という視点を取り入れ、新たな運河利用や周辺環境の整備を推進し、水辺の魅力を向上していきます。

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港湾整備部計画課環境計画担当

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