高潮が起こるしくみ

引力による影響

海面の高さはおおむね1日に2回、ゆるやかに高くなったり低くなったりしています。
これが潮の満ち引きで、月や太陽の引力、また地球が太陽の周りを回る遠心力によって、海面が引っ張られておこります。

月の引力 地球 遠心力
つき つきの引力 地球 遠心力

潮位差(満潮と干潮の水位の差)は、地球に対する太陽と月の位置が変化しているため、時と場所によって大きく異なります。
この差は通常15日周期で変化し、その大きさから「潮回り」と呼ばれる5種類の潮の名前がつけられています。  

  • 大潮:干満の差が大きい状態で、新月や満月の前後数日間。
  • 小潮:干満の差が小さい状態で、月が半月となる前後数日間。
  • 中潮:大潮と小潮の間の期間。
  • 長潮:月が上弦・下弦を1〜2日過ぎた頃の小潮末期。
  • 若潮:長潮の翌日(潮の干満差が再び大きくなる状態)

したがって、小潮、長潮、若潮、中潮、大潮、中潮、小潮と繰り返されます。

東京では、大潮になると、一番低いときに比べて2メートル以上、潮が高くなることもあります。

潮の写真

低気圧による影響

もともと潮位が高い日に、台風など強い低気圧の発生が重なると、高潮が起きる危険性が高まります。

低気圧による影響の図
1 吸い上げ効果

台風のような強い低気圧が近づくと、付近の気圧が低くなって海水が吸い上がるため、海面が上昇します。

気圧が1hPa(ヘクトパスカル)下がるにつれて、海面が約1cm吸い上げられることが知られています。










2 吹き寄せ効果

台風などの低気圧によって、強い風が陸に向かって吹くと、海水が吹き寄せられ、海面が上昇します。

東京の街と東京湾の位置関係
特に東京は、東京湾の最奥部に位置しているために、吹き寄せられた海水の逃げ道がなく、高潮の影響を受けやすい地形となっています。
【東京の街と東京湾の位置関係】

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東京港建設事務所高潮対策センター防災担当

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