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東京港では、コンテナターミナルのゲート前混雑の解消を目指し、国土交通省が開発した新・港湾情報システム「CONPAS 」 (以下「CONPAS」という。)を活用してコンテナ搬出入予約制(以下「予約制」という。)を推進しています。
取組の背景
東京港の外貿コンテナ貨物取扱個数は、増加傾向であるとともに、朝一番に貨物配送を求める荷主が多数存在することから、配送日前日の夕方等の特定時間帯にコンテナ車両がコンテナターミナルに集中する傾向があります。
このため、東京港周辺では交通混雑が発生しており、ゲート前の渋滞の深刻化が課題となっています。
そこで、東京港では車両の時間的分散化を図るとともに、事前荷繰りなど荷役作業を効率化することが可能な予約制を推進していくため、令和4年8月からCONPASを活用した予約制の取組を開始しました。各年度の実施結果や関係者からのご意見を踏まえ、実施規模の拡大や運営方法の改善をしながら取組を続けています。
【参考:CONPASについて(Cyber Port・CONPASポータルサイト)】
これまでの取組
1 取組概要
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・実施ターミナル:大井1・2号及び大井3・4号ターミナル
・各期平日10日間とし、参加事業者の習熟を図りながら予約枠数等を徐々に拡大
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・実施ターミナル:大井1・2号、大井3・4号及び大井6・7号ターミナル(追加)
・第4期には一部ターミナルにおいて実施期間を平日30日間に拡大
・第5期には3ターミナル同時に平日10日間実施
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・実施ターミナル:大井1・2号、大井3・4号、大井6・7号及び青海4号ターミナル(追加)
・大井地区だけでなく、青海地区まで実施ターミナルを拡大
2 取組結果
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・第3期までは、参加者の習熟を図るため東京都トラック協会海上コンテナ専門部会加盟店社のみを対象として実施
・第4期は関東各県トラック協会海上コンテナ部会加盟店社まで拡大
・第5期からは参加を希望する全ての陸運事業者まで拡大し、273社が参加登録
・令和5年度には、予約制を利用したトラックの台数(予約本数)が延べ約2万台に増加(令和4年度比約3.6倍)
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・第5期から全国で初めて新携帯型PSカードリーダーを導入
・予約・保安確認時のターミナル係員の負担軽減や確認作業の短縮化を実現
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・第5期までを通じた平均ゲート前待機時間は、非予約車と比較し、予約車の方が短縮
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・利用実績が増加する一方で、第4期には、予約車が予約時間に来場しないすっぽかし(無断キャンセル)が増加するなどの新たな課題が発生
・第5期でペナルティ制度を新たに導入するなど、制度の適正運用に取り組み、一定の効果を確認
課題及び今後の取組
・東京港においてCONPASを活用した予約制の取組を一層普及させていくためには、実施ターミナル数や実施期間、利用する陸運事業者の更なる拡大などが重要であることから、ターミナル事業者や陸運事業者の意向等を十分に踏まえながら、双方がメリットを享受できる取組を推進して参ります。
【参考:令和6年度CONPASを活用した予約制事業について(Cyber Port・CONPASポータルサイト)】