東京港におけるオフピーク搬出入の推進

更新日

 物流の2024年問題に対応し、東京港のゲート前混雑解消を加速するため、東京港と荷主・物流事業者の双方の課題解決に資する取組として、午前中などコンテナターミナルが比較的空いている時間帯の搬出入を推進しています。

取組の背景

 背後に大消費地を抱える東京港は、首都圏の生活と産業を支える大きな役割を担っています。東京港と日本全国の間のコンテナ貨物輸送の多くはトラックによってなされているため、物流の2024 年問題を背景としたトラックの輸送力不足は東京港及び利用者にとって喫緊の課題です。
 東京港のコンテナターミナルへのトラックの来場は、慣習化された配送サイクル等により午後や夕方に集中する傾向にあります。トラックの来場時間を分散化させ、コンテナターミナルにおけるゲート前混雑解消を加速するためには、これまでの取組に加え、午前中などコンテナターミナルが比較的空いている時間帯に搬出入を行う「オフピーク搬出入」の取組が重要であると考えています。

混雑時における1日あたりコンテナゲート前待機時間 グラフ

令和6年度の取組(オフピーク搬出入モデル事業の構築)

 上記の背景を踏まえ、東京都は、東京港と荷主・物流事業者の双方の課題解決に資する取組として、オフピーク搬出入を行う荷主企業の取組を募集し、下記のプロジェクトを「東京港オフピーク搬出入モデル事業」として選定。荷主・物流事業者10社が連携し、「東京港デポ」と「荷主デポ」を活用して東京港のコンテナターミナルの搬出入を午前中に実施するとともに、事業者間で連携し、夜間等にデポ間でコンテナ貨物の往復輸送を実施するなど、輸送効率化に取り組みました。その結果、ゲート前の待ち時間の短縮やドライバーの運転時間の削減などの効果を確認しました。

令和6年度オフピーク搬出入モデル事業の輸送ルートの概略図

■プロジェクト名 
 「複数企業連携による東京港オフピーク輸送プロジェクト」

■実施期間
 2024年11月18日~29日(10日間)

■実施本数
 112本

■参加企業
 荷主企業 株式会社クボタ(代表)、本田技研工業株式会社、コマツ
      三桜工業株式会社、白石カルシウム株式会社、株式会社鶴見製作所
 物流企業 吉田運送株式会社、みなと運送株式会社
      鈴与株式会社、株式会社日新

■効果
 ゲート前待機時間の削減、輸送効率の向上、ドライバーの総運転時間の短縮 等

■実施結果等
東京港オフピーク搬出入モデル事業 実施結果等(PDF:1.9MB)

令和7年度の取組(オフピーク搬出入モデル事業の規模拡大)

 東京港におけるオフピーク搬出入を一層推進していくため、令和6年度に実施した「東京港デポ」と「荷主デポ」の活用により輸送効率化を図る輸送モデルに取り組む事業者を募集し、モデル事業の輸送本数などの規模拡大に向けた取組を実施します。
 ※募集に関する詳細は本ページ下方よりプレス発表資料をご参照ください。

令和7年度オフピーク搬出入モデル事業における輸送モデル図

図表 オフピーク搬出入モデル事業における輸送モデル

参考資料

「令和6年度 東京港オフピーク搬出入モデル事業」の募集開始
東京港のオフピークの利用促進に向けた荷主企業の取組を募集します(令和6年7月31日付報道発表)

「令和6年度 東京港オフピーク搬出入モデル事業」の選定結果
東京港のオフピークの利用促進に向けたプロジェクトが決定しました(令和6年9月11日付報道発表)

「令和7年度 東京港オフピーク搬出入モデル事業」の参画者募集開始
東京港のオフピークの利用促進に向けた取組への参画者を募集します(令和7年8月19日付報道発表)

記事ID:019-001-20241108-009781