第一部 臨海副都心開発の基本方針

第一部 臨海副都心開発の基本方針
<1>臨海副都心開発の基本方針 <2>土地利用計画
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臨海副都心の基本方針
 臨海副都心は、職と住の均衡のとれた、東京の第7番目の副都心として、また、明日の東京の活力を担い、都民生活を支える新しいまちとして、「生活都市東京」の創造に積極的な役割を果していかなければならない。
 住み、働く人々にとって魅力があり、また、21世紀の東京全体にとって新たな価値をもたらし、日本の将来にも貢献する副都心を創造していくことが、今、都政に求められている。
 今後は、臨海副都心が果たすべき大きな役割に応えるため、これまでの成果をいかし、時代の変化に的確に対応しながら、都民の理解と協力を得て、責任をもって着実に開発を進めていくこととする。
臨海副都心開発の基本方針
魅力ある新たな臨海副都心
  臨海副都心開発をめぐる社会経済状況はこの数年間で大きく変化したが、これに伴い、ウォーターフロントの魅力に加え、羽田空港と成田空港とを結ぶ軸上に位置し、東京港などの物流拠点に隣接するという臨海副都心の立地特性が改めて注目を集めるに至っている。 そこで、今後の臨海副都心の開発にあたっては、こうした時代の変化に対応して、
[1] 多心型都市構造への転換を推進する新たな副都心の形成
[2] 国際化、情報化の進展に対応した副都心の形成
[3] 多様な機能を備えた理想的な都市の形成 。
というこれまでの3つの開発目標をさらに進展させ、新たな臨海副都心像を以下のように定める

(1)生活の質の向上・自然との共生
−豊かな緑と水辺環境のもとで多様なライフスタイルを楽しめる副都心−
[1]水に親しめる緑豊かなまち
水辺の広々とした眺望に恵まれたウォーターフロントの特性をいかして、水 に親しめる施設を整え、住み、働き、学び、遊ぶ人の誰もが自然とふれあい、 憩える緑豊かな都市空間を創造していく。
[2]多様で豊かな都市生活のまち
職と住を適切に配置するとともに、商業機能のほか、医療・福祉、教育・文 化、スポーツ・レクリエーション、アミューズメントなどの多様な機能を総合的に配置し、子どもから高齢者まで誰もが、いきいきと豊かな都市生活をおくれるまちとしていく。
[3]環境にやさしく魅力ある景観のまち
省資源・省エネルギーに努め、水質の浄化やまちの緑化を進めるなど、環境
保全型都市づくりを推進する。
また、魅力ある都市景観を形成し、都市生活におけるアメニティの向上を図っていく。
[4]新たなコミュニティと文化を生み出すまち
快適な生活環境から生まれる人びとの心のゆとりと豊かさは、地域における 交流と自主的な活動を育み、新たなコミュニティや文化を生み出していくこと が期待される。


(2)世界との交流・未来への貢献
−立地特性をいかし、明日の東京の活力と創造力を生み出す副都心−
[1]新しい産業が育つまち
臨海副都心は、立地条件をいかし、情報産業やファッション産業などをはじめ、新しい時代を切り拓く産業の創造基盤となる可能性を有している。このため、ベンチャービジネスなどに機会を提供し、これを育成していく。
[2]自由で活気にあふれた産業活動のまち
臨海副都心の立地特性をいかし、国際的な貿易ビジネスに関する新しい機能を加え、将来の規制緩和とあわせて、自由な貿易、産業活動を促進する。これにより、生活者にとっても魅力ある、にぎわいと活力にあふれたまちとしていく。
[3]国際的な人、文化、情報の交流のまち
国際展示場を中心とする国際コンベンション機能やテレコムセンターなどの情報通信基盤、隣接する国際港湾国際的な人、文化、情報の交流のまち機能などをいかしながら、多くの人々が行き交い、多様な外国の文化や情報が交わる国際交流の場を創出していく。


(3)まちづくりへの貢献
−東京全体のまちづくりに貢献する新たな副都心−
[1]多心型都市への転換に貢献するまち
臨海副都心を業務、商業、居住、文化、スポーツ・レクリエーションなど多様な機能を備えた第7番目の副都心として育成・整備し、東京の都市構造を職と住のバランスのとれた多心型へと転換して、交通混雑や職住の遠隔化などの 都市問題の解決を図り、一人ひとりの生活にうるおいと豊さを実現する生活都 市東京の創造に貢献していく。
[2]安全で災害に強いまち
地震等の自然災害に備えたまちづくりを進め、誰もが安全に暮らせるまちと するとともに、隣接する港湾機能を活用して、既成市街地の災害対策活動の支 援基地としての広域的な防災拠点づくりを推進していく。
[3]既成市街地の都市改造に寄与するまち
防災性の向上や都市環境の改善、都心部の居住機能の回復、老朽ビルの更新などを目的とする都市再開発との連携を図り、都心部を含む既成市街地の都市 改造に寄与する施策を導入していく。
[4]湾岸諸都市などと連携するまち
東京圏を視野に入れて、東京湾岸の諸都市などとの連携を深め、相互の発展を図るため、広域交通網の整備等の課題に応えていく。
参加と連携によるまちづくり ---まちづくり都民提案制度---
 開かれた都政を推進するとともに、都民や関係者など多くの人々にとって臨海副都心を価値あるものとするため、都民の理解と協力を得て、参加と連携によるまちづくりを進める。
臨海副都心を業務、商業、居住、文化、スポーツ・レクリエーションなど多様な機能を備えた第7番目の副都心として育成・整備し、東京の都市構造を職 と住のバランスのとれた多心型へと転換して、交通混雑や職住の遠隔化などの都市問題の解決を図り、一人ひとりの生活にうるおいと豊さを実現する生活都 市東京の創造に貢献していく。

(1)まちづくり都民提案制
東京の最も新しい副都心である臨海副都心は、現に都民の目の前でまちづくりが進行しているまちである。 臨海副都心のシンボル的な地位を占める区域や鉄道駅に近接し、利便性にすぐれた区域などを対象として、広く都民から生活者の視点に立った斬新なアイディアを募り、都民の夢をまちづくりに反映させるとともに、都民参加によるまちづくりを推進する。

[1]対象区域(図参照)
  ・副都心広場周辺の街区
・青海1区域南側の街区
・シンボルプロムナード
有明親水海浜公園と公園に隣接する住宅街区を一体とした景観についても対象とするよう検討していく。

[2]内容
  対象区域にふさわしいまちの姿やシンボルプロムナードの作り方などのアイデアを都民から募集し、すぐれた提案について、その趣旨を具体的なまちづくりにいかしていく。

[3]募集及び選考
  子どもから大人まで多くの人々から提案を求め、外部の専門家を含む選考委員会で数点の優秀提案を選定する。

[4]公表等
  応募のあった提案については、優秀提案を一定期間展示するなど、広く都民に公表する。

[5]提案のまちづくりへの反映
  優秀提案の趣旨をいかした開発基本案(ガイドライン)を作成し、これを基に開発事業者の公募を実施するなど、まちづくりに反映していく。

[6]実施時期
  副都心広場周辺の地域(副都心広場を含む。)と青海3区域のシンボルプロ ムナードについては、平成9年度に提案の募集を行う。青海1区域南側の地域及び隣接するシンボルプロムナードについては、共同溝などの都市基盤の整備の進捗状況を勘案して実施時期を定める。


(2)都民への情報提供と意見の反映
臨海副都心開発は、都民との信頼関係のもとで進めていくことが大切である。そのため、開発計画の内容、開発の現状、財政状況等について、わかりやすく都民に情報提供を行うとともに、都民の意見の反映を図っていく。

(3)行政と民間の協働によるまちづくり
臨海副都心開発は、都が地元区、地権者、事業者の参画を得て推進しているプ ロジェクトであり、関係者間の信頼とパートナーシップを築きながら、開発を進めていくことが必要である。また、始動期開発が終了し、あたらしいまちが誕生した今、このまちに住む人、 働く人の参加を得て、まちづくりをより充実させた形で発展させていくことが求められる。そのため、事業者で構成する「まちづくり協議会」を早期に設立し、協議会との連携により今後のまちづくりを進めるとともに、新しい住民のまちづくりへの 参加を促していく。
柔軟で段階的なまちづくり
 臨海副都心開発は、大規模かつ長期にわたる事業であることから、開発にあたっては社会経済状況の変化に迅速かつ柔軟に対応していくことが必要である。   
そこで、今後のまちづくりについては、都市の開発状況や施設の整備状況に合わせて開発計画をおおむね10年単位に区分し、段階的に開発を進めていく。
また、おおむね5年ごとに必要に応じて開発の内容を見直すとともに、財政見通しを作成する。
区
分
年度
都市の開発状況
主な施設の整備状況
始
動
期
〜平成7年度 都市活動を開始するのに必要な都市基盤と戦略的拠点施設が整備され、まちが活動を開始する。台場地区について、まちが概成する。
  • レインボーブリッジ
  • 臨海新交通「ゆりかもめ」(新橋〜有明)
  • 臨海高速鉄道(新木場〜東京テレポート)
  • 国際展示場、テレコムセンタービル、フロンティアビル
〜平成17年度 臨海高速鉄道の大崎延伸、臨海新交通の豊洲延伸、晴海通りの延伸が完了し、交通アクセスの充実が図られる。有明北地区の埋立が完成する。有明南地区について、まちが概成する。青海地区のまちづくりが進展する
  • 臨海高速鉄道延伸(東京テレポート〜大崎)(H.12年)
  • 臨海新交通延伸(有明〜豊洲) (H.17年度)
  • 放射34号線(晴海通り)拡幅
  • 延伸(築地二丁目〜有明二丁目)
  • 環状2号線及び補助 315号線のうち臨海新交通の延伸に必要な区間
  • 有明北地区の埋立
〜平成27年度 域内の都市基盤整備が完了するとともに、環状2号線などの広域的交通基盤の整備がほぼ完了する。青海地区及び有明北地区について、まちが概成する。
  • 環状2号線延伸(東新橋〜豊洲)
  • 補助 314号線 (区画整理区域内)
  • 補助 315号線(豊洲〜有明二丁目)
平成28年度〜 すべての地区でまちが完成、発展していく。  
(注)都市高速道路晴海線は、晴海通りの延伸に合わせ、早期整備を要請する。
開発フレーム
(1)面積
 
442ha
地区名 面積
青海地区 117 ha
有明南地区 107 ha
有明北地区 141 ha
台場地区 77 ha
計 442 ha

(2)人口
 
就業人口 7万人程度  居住人口 4万2千人程度
地区名 就業人口 居住人口
青海地区 22,000人 6,500人
有明南地区 18,000人 2,000人
有明北地区 14,000人 28,000人
台場地区 16,000人 5,500人
計 70,000人 42,000人
注1)まちづくり都民提案制度対象街区の人口は除いてある。
注2)有明北地区の人口フレームは誘導水準である。

(3)土地利用
全体面積 442 ha 100%
公共施設面積 234 ha 53%
道路 115 ha 26%
湾岸道路
その他幹線道路
区画道路等
33 ha
60 ha
22 ha
7%
14%
5%
公園、緑地 93 ha 21%
シンボルプロムナード 26 ha 6%
宅地面積 192 ha 43%
業務・商業系 53 ha 12%
住・商・業複合系 51 ha 11%
住宅系 23 ha 5%
その他(国際展示場、新交通基地等) 65 ha 15%
防災拠点用地 16 ha 4%
注)有明北地区を含む。

(4)延べ床面積(想定)
延べ床面積 530 ha程度
業務系 220 ha程度
商業・サービス系 60 ha程度
住宅系 150 ha程度
その他 100 ha程度
注1)まちづくり都民提案制度対象街区の床面積は除いてある。
注2)有明北地区を含む。
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