第四部 東京の安全とまちづくりに貢献するまち

第四部 東京の安全とまちづくりに貢献するまち
<1>安全なまちづくり <2>広域的な防災支援のまち <3>既成市街地のまちづくりとの連携
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東京の安全とまちづくりに貢献するまち
 臨海副都心は、東京の都市構造を多心型へと転換する副都心としての役割を担うと同時に、その立地特性から東京全体の安全で安心なまちづくりに貢献することが求められている。
 臨海副都心では、防災モデル都市をめざして、地震等、自然災害に備えたまちづくりを進め、安全性をより一層高めていくとともに、隣接する港湾機能等を活用して既成市街地の災害対策活動の支援基地としてのまちづくりを進め、その中心的機能を「有明の丘」に整備する。
 また、既成市街地の防災性の向上や都市環境の改善、都心部の居住機能の回復などを目的とする都市再開発との連携を図り、都心部を含む既成市街地の都市改造に寄与するような施策を導入していく。
安全なまちづくり
 臨海副都心は、大部分が新たに開発する地域であり、ゆとりあえう土地利用を図ることで災害時に対応できるオープンスペースを確保するとともに、液状化対策など必要な防災対策を講じて計画的に安全なまちづくりを進めていく。
建築物、施設構造物の安全対策
[1]  建築物、施設構造物の建設にあたっては、埋立地であることなど地盤状況等を十分考慮し、国等の新しい耐震基準の策定の動向を見極めながら、最新の知見に基づく耐震対策を講じる。
[2]  施設構造物などへの液状化対策は、地盤の改良により地盤そのものを液状化させない方法、地盤が液状化しても安全なように構造物を杭で支える等の方法又はこれらを組み合わせて行う方法により実施する。
[3]  建築物は全て耐火構造とし、内装材には可能な限り不燃材料を用いるとともに、消火設備を初めとする防災設備を適切に配置する。
交通アクセス及びライフラインの確保
[1]  臨海副都心地域は水域に囲まれているなどの地理的条件等から、災害時に孤立せず、周辺地域との連絡及び他地域への支援活動を迅速に行うため、陸・海の交通アクセスの充実を図る。
[2]  平常時はもとより、発災直後のライフラインの安全性を確保するため、上・中・下水道、電気、ガス、通信等の管路などを可能な限り共同溝内に収容するとともに、既成市街地と結ぶ供給処理ルートの複数化を進める。
高潮対策等
[1]  高潮対策上必要な防潮護岸の整備や計画地盤高の確保など、引き続き、伊勢湾台風級の台風を対象とした高潮防潮施設を整備し、安全性を確保する。
[2]  雨水排水についても、1時間あたり 75mm の降雨に対処できるよう高水準の施設整備を進める。
防災等の体制の整備
[1]  安全で安心して暮らせるまちづくりのためには、災害時においても、日常生活においても、防犯・交通安全、消防・救急、医療の機能は不可欠であり、開発の進捗状況等にあわせて、警察・消防・医療施設を適切に配置し、消防力については、陸上消防力の増強に加えて、海上から支援する海上消防力を確保する。
[2]  災害発生時には、地域住民、事務所などの相互の連携と協力体制を確立するため、防災市民組織等の結成とその育成を促すとともに、必要な備蓄を指導する。
記事ID:019-001-20240904-007354